2011年10月7日金曜日

とらのおとっつあん

私は、もう何年も前、

とらのお父さんと
思われる
オスの野良猫を

一度だけ
見かけたことが
あります


そのころ、この辺りには

茶トラの
似たような猫が
何匹もおり、

その猫も、
そのうちの一匹
だったのですが

とにかく、もう、
とらにそっくり!

最初見た時、

「え?とらちゃん?」

と、声をかけてしまったほど

特に、顔が瓜二つ
でありました


声をかけたとたん、
バーッと
逃げてしまったし、

体格がとらより
大分大きかったので

違う猫だ、
と、すぐ気付いたのですが


一瞬のことでしたが、

今でも、あれは
とらのお父さんだ、と、

直感に似た確信を
持っています

それほど似ていましたし

兄弟とかではなく、
父親だ、と思わせる何かを、

その猫は
持っていたのです


結局、その猫を
見かけたのは

後にも先にも
それ一度きりです


明らかに野良で、
毛も大分すすけていたし

たぶん、あの後、
そう間もなく

死んでしまったのではないかと
思われるのですが、

ひょっとすると、

あの極悪白ボスにやられた、

ということも
考えられます

(白ボスは殺し屋のような
やつでしたので・・・)

その白ボスも今は亡く、

猫世界の栄枯盛衰を
思いながら

とらちゃん、
お前は長生きしろよ、と

とらにつぶやく
私でありました・・・

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